ブルーベルベット(再)

ルノーの裁定。

出走が認められること自体は、あっていいこと（頑なに認めないのもおかしい）だと思うんです。
まだ裁定理由についての詳細は発表されていませんが、手っ取り早く言えば「お金払うので出させて下さい」という意見がすんなり通った、ということなんだろうと思っています。

結構この件に関しては
「FIAおかしい！！バカか！！これだからスチュワードは（ｒｙ」
という意見が多いようですが、私は出走停止処分にしたことについては何の疑問も持っていません。
アロンソの地元どうこうとかも、関係ないと思ってます。
たまたま次がスペインだっただけで。
まあタイミングが悪かったことは確かですが、注意や罰金で簡単に済ましていいのか？と。

ハンガリーの前の週に起こったヘンリーの死。
タイヤが取れやすいのはオープンホイールの宿命ではありますが、そのことの重大さを改めて感じました。
そして前日に起こったマッサの事故。
F1マシンは速さを追求するために作られていますが、そのせいで何かが取れたり落ちたり、そんなことになればただの「欠陥車」。


アロンソのタイヤが取れたのは完全なる人為的ミスでした。
あの時、彼のまわりには誰もいませんでした。
スタートからまだ間もなかったので、わりと集団状態のまま全員が走っていたから。

でも、例えば30周目だとか40周目に同じことが起きていたら、近くに誰かがいたでしょうし、もしかしたら誰かのマシンの近くを通ったでしょうし、最悪ぶつかっていたかもしれません。
あれは「たまたまアロンソ一人が可哀想なことになっただけ」のこと。
やってはいけなかったこと。
当たり前のように防げたこと。
重過失だとしても、間違った方向に速さを追求したことは確か。

うん、出走停止処分でもおかしくないです。


とはいえ勿論わざとではない（はず）ですから、公聴会が開かれたら十分にルノー側の意見も聞くべきですね。
反省しているならそのことを考慮して裁定を出さなければなりません。
が、「こんな処分なんてアンフェアだ！ばか！」というような事しか主張してなかったんじゃないかと……うん。基本的にはね……。
とりあえずその前に言うこととやることがあっただろう？あん？と思いますよ。

私が裁判員？だったら、

・件のピット作業の時の右フロントを担当したメカニックの反省文
・同じくロリポップマンの反省文100枚
・ブリアトーレの反省文
・あの時焦った理由をわかりやすく原稿用紙5枚
・ヘンリー・サーティスの死の原因となったことについての見解を原稿用紙10枚
・マッサの事故についてどう思ったかを原稿用紙20枚
・安全対策はF1に必要かどうかについて原稿用紙100枚
・今後のピット作業についての理想をまとめさせる

これを一通り提出させて、納得したら処分解除します。
金なんて別にどうでもいいんです。意識について知りたいだけです。
そして裁定をくだしたら、理由はその場で公表しますし、受け取った反省文やら何やらもマスコミに一部公開します。
そしたらわかりやすいんじゃないかなあ、と。


気に入らないのは「5万ドル払って解決しました。処分解除です」というだけのアナウンス。
そして、たったそれだけの発表を読んだだけで「当たり前だろｗｗｗｗFIAはカス」だとか「ルノーおめ！！うれしい！！！」だとか言ってる人。


ただ、まだ裁定理由発表前なので、もし上記のような事が書いてあるプレスリリースがFIAから出されればそれでOKです。
でも過失でも人が簡単に危篤になったり死んでしまったりする世界です。
そういうことなんです。